投稿者: 山川兵庫
休日の間だけ趣味として文学研究をしています。「文学の科学的な研究は可能か」をテーマに日頃考えたり調べたりしたことを書いていきます。
言語表現の過程的構造について(8)
言語の本質 前回は三浦つとむが提唱した表現と<像>の一般理論について解説した。三浦によれば表現とは<像>の一種であり、これは認識という観念的な<像>を反映した物質的な<像>にほかならない。 今回は、言語が他の表現と区別さ […]
言語表現の過程的構造について(7)
第4回から6回にかけて国語学者の時枝誠記が提出した学説「言語過程説」の重要な柱というべき特徴、「言語を過程的構造においてとりあげたこと」についてソシュール言語学との比較を交えながら紹介した(第4回、第5回、第6回) 時枝 […]
言語表現の過程的構造について(6)
「主体の意味作用」 前々回見たように、時枝誠記は「ラング」の意味が「パロール」において限定されるという考え方が、ある場合には妥当であるかのように見えるけれども、詳細に見てみるとこの考え方には問題があることを指摘した。 も […]
言語表現の過程的構造について(5)
前回は時枝誠記の「言語過程説」とソシュール学説との主な相違点を紹介した。彼の「言語過程説」は部分的にはソシュール学説の問題点を解決することに成功しているものの、残念ながらあらゆる点でソシュール学説より優れているというわけ […]
言語表現の過程的構造について(4)
前回と前々回はソシュール言語学の概要とその問題点について述べた。今回はこの言語学の問題点を克服するものとして提出された言語学説について紹介したい。 ソシュール言語学に対する批判から生まれた言語学説の一つに「言語過程説」と […]