言語表現の過程的構造について(9)

前回の「言語の本質」において筆者は言語表現の持つ重要な特徴を三つ挙げた。そのうち今回は「1. 言語の社会的な約束としての言語規範が必要となる」について解説する。「言語の社会的な約束」については第5回において少し触れたが、 […]

言語表現の過程的構造について(8)

言語の本質 前回は三浦つとむが提唱した表現と<像>の一般理論について解説した。三浦によれば表現とは<像>の一種であり、これは認識という観念的な<像>を反映した物質的な<像>にほかならない。 今回は、言語が他の表現と区別さ […]

言語表現の過程的構造について(7)

第4回から6回にかけて国語学者の時枝誠記が提出した学説「言語過程説」の重要な柱というべき特徴、「言語を過程的構造においてとりあげたこと」についてソシュール言語学との比較を交えながら紹介した(第4回、第5回、第6回) 時枝 […]

言語表現の過程的構造について(6)

「主体の意味作用」 前々回見たように、時枝誠記は「ラング」の意味が「パロール」において限定されるという考え方が、ある場合には妥当であるかのように見えるけれども、詳細に見てみるとこの考え方には問題があることを指摘した。 も […]

言語表現の過程的構造について(5)

前回は時枝誠記の「言語過程説」とソシュール学説との主な相違点を紹介した。彼の「言語過程説」は部分的にはソシュール学説の問題点を解決することに成功しているものの、残念ながらあらゆる点でソシュール学説より優れているというわけ […]